- 回転成形では人の手で原料の投入から製品の取出しまで行い、ブロー成形などでは対応できない1ロット30個や50個のご注文を頂くことが可能です。
また成形ごとに金型へ原料を投入するため、連続して生産する中でも色替えを行うことが可能です。
ホームローリー(規格品)では、5色の製品を日々生産しております。
- 金型全体を回転させることにより原料が隅々までいきわたるので凸凹や起伏の多い複雑な形状の一体成形が可能です。
ボルトやナットのインサート成形をすることで、装置の組み込みや部品の取り付けなども容易です。
- 回転成形では短辺60cm程度の小型の製品から、数メートルの大型の製品を製造しています。
スイコーでは規格品のサイズとして最小のものが20リットル、最大のもので50000リットル(全高約7m×直径約3.3m)のタンクをラインナップしています。
- ブロー成形とは対称的に、回転成形では平面部よりもコーナーや稜線部が肉厚となります。
また、成形時に圧力をかけることが無いため、残留応力も極端に少なく耐衝撃性が向上します。
- 射出成形やブロー成形の金型は内圧が著しくかかるため高剛性や機械構造が必要となります。
その条件を満たすためには、材料費・加工費・部品費などの費用が高額になります。
一方、回転成形用の金型は前述のような問題がなく、安価に金型を製作することができ試作後の改造・修正も容易なため、初期投資費用を抑えることができます。
原料:ポリエチレン | 回転成形 | ブロー成形 | 射出成形 |
---|---|---|---|
強度 | ◎ | ○ | ○ |
形状複雑性 | ◎ | ○ | ○ |
大型製品の成形 | ◎ | ○ | △ |
小ロット・多品種 | ◎ | × | × |
肉厚均一性 | ○ | ○ | ◎ |
安価な金型投資 | ◎ | ○ | × |
複雑なインサート | ◎ | ○ | △ |
アンダーカット | ◎ | ○ | △ |
穴の開いた部品 | ◎ | × | × |
◎ : 優れる / ○ : 普通(ブローを基準) / △ : 劣る / × : 不適切 |

- 【回転成形のメリット】
- 「ブロー成形」「射出(インジェクション)成形」は樹脂成形のなかで代表的な成形方法です。比較すると回転成形はここまでにご紹介したとおり、製品の強度・形状の自由度など多くの利点を持っています。一方で「数十cmの小さな製品」や「数千~数万個が必要な製品」、「高い寸法精度が要求される製品」などは他の成形方法が適しています。お客様のニーズに合わせて最適な成形方法をご検討ください。